平成最後の福岡場所がいよいよ始まりますが、最大の注目は関脇・御嶽海の大関取りではないでしょうか。
2横綱不在の中でチャンスと言える御嶽海が、どういった相撲を見せて成績を収めるのか注目です!
10日目の正代に敗れて5敗目を喫した御嶽海。今場所は11勝以上が最低条件となっていたのでこれで大関取りは絶望的となりました。
結果、詳細、展望については今場所はこれで終了とします。
御嶽海の結果速報!10日目で5敗目を喫し大関取り絶望!
<十日目:東前頭4枚目 正代>
結果:●押し出し
御嶽海、痛恨の敗戦で5敗目となり今場所での大関取りは絶望的となりました。
展望:十日目は東前頭4枚目の正代との対戦。通算成績では7勝6敗と対戦成績はほぼ五分の相手。
熊本出身の正代は九州場所ということで意気込んでいるものの、ここに来て3連敗で負け先行。対戦成績で五分とは言え負けられないところ。
<九日目:西前頭三枚目 竜電>
結果:●寄り切り
立会い互角の二人、御嶽海は中に入りたいところだが竜電がおっつけて中に入られせない。左四つの体勢になったところで、竜電が左下手と右上手で廻しをガッチリ取る。御嶽海は左下手一本。
竜電が右上手を切られるが、強引に右下手でもろ差しになったところで前へ出る。御嶽海は一方的に押し込まれて竜電が寄り切りで勝ち。
展望:九日目は西前頭三枚目の竜電との対戦。初顔合わせの対戦。
ここに来て3連勝と勢いが出来てきた御嶽海だが、相手は大関・高安を倒して不気味な存在の竜電。長身の竜電相手のどのような取組みを見せてくれるか楽しみな一番。
<中日八日目:西関脇 逸ノ城>
結果:○押し出し
御嶽海の手付き不十分で立会い不成立となり取り直しとなった2回目は、逸ノ城がかなり早く突っかけてまたも仕切り直し。
3回目の立会いでは御嶽海が一気に逸ノ城を押し込んでそのまま押し出して勝ち。
展望:中日八日目は西関脇の逸ノ城との対戦。通算成績では4勝3敗と対戦成績はほぼ互角相手。
前日、御嶽海は連勝中の貴景勝を倒して勢いに乗る。一方の逸ノ城は、今場所全く元気なく負け先行。
<七日目:東小結 貴景勝>
結果:○叩き込み
立会いから激しい突き押し相撲となった一番。貴景勝が土俵際まで追い込まれるも、スルリと交わして間一髪。ただ貴景勝の体勢が整っていないところに御嶽海が突き押し。貴景勝も激しく応戦するも、最後は御嶽海が叩き込みで勝ち。
貴景勝のマゲに御嶽海の手がかかっていたのでは無いか?と物言いがついたが、行司軍配通り御嶽海が勝ち、貴景勝の連勝がストップした。
展望:七日目は東小結の貴景勝との対戦。通算成績では4勝3敗と対戦成績はほぼ五分の相手。
ここまで6連勝と波に乗る貴景勝を相手に関脇・御嶽海が意地を見せることができるか。御嶽海と貴景勝の取組みは激しくなることが多いので今場所も突き押し相撲で激しい相撲が見れそうだ。
<六日目:西前頭筆頭 北勝富士>
結果:○押し出し
立会い突き押しからの御嶽海の右ハズが入り北勝富士の上体が浮いてしまう。そこを一気に持っていき押し出しで御嶽海の勝ち。
展望:六日目は西前頭筆頭の北勝富士との対戦。通算成績では4勝2敗と対戦成績は若干有利な相手。
ただ、相手の北勝富士は1横綱、1大関を倒して好調。調子が上がらない御嶽海にとっては苦戦必死な相手となるがもう大関取りに後が無いのでそうも言っていられない。
<五日目:西小結 魁聖>
結果:●寄り切り
苦手に相手・魁聖に対して、立会い突いていき右下手を取る。左は廻しに届いていない。魁聖のパワーに圧倒されて、一気に寄られて敗戦。痛い3敗目となった。
展望:五日目は三日目から途中出場してきた西小結の魁聖。通算成績では1勝5敗と分の悪い相手。
四日目までに2敗を喫しているので、ここは大関取りに向けて負けることが出来ない一番。
<四日目:東前頭筆頭 妙義龍>
結果:●寄り切り
立会い、御嶽海が突き押しで一気に土俵際まで行くも、妙義龍がうまく廻しを取って踏みとどまる。
御嶽海は左を巻きかえに行ったところを、妙義龍につかれて寄り切り。土俵下に大きく転落した御嶽海は、2勝2敗となった。妙義龍の調子の良さにやられた印象。
展望:四日目は東前頭筆頭の妙義龍との対戦。通算成績では2勝0敗と対戦成績が多くない相手。
調子が良い妙義龍だけに、慎重に勝ち星を付けたいところ。
<三日目:西前頭三枚目 錦木>
結果:○寄り切り
立会いに勝った御嶽海が一気攻勢に出る。錦木はなんとか食い止めようともろ差しになるも、御嶽海の勢いを止められずに寄り切りで敗れる。
御嶽海としては危なげなく退けた印象。これで2勝1敗とした。
展望:三日目は西前頭三枚目の錦木との対戦。通算成績では1勝0敗と対戦成績の少ない相手。
ここは連勝して勢いに乗りたいところ。
<二日目:西前頭二枚目 玉鷲>
結果:○押し出し
今日は立ち会いから攻勢に出て、玉鷲を一気に土俵際に追い詰めて最後は押し出し。相手のまずい攻めをうまく突いて止まることなく攻め続けた御嶽海。
このような相撲を取れれば、まだまだ大関取りのチャンスはアリそう。
展望:二日目は西前頭二枚目の玉鷲との対戦。通算成績では13勝2敗と圧倒的に御嶽海が有利でお得意さまと言える相手。
初日を落としてしまっただけに、もう負けは許されません。
<初日:東前頭二枚目 栃煌山>
結果:●突き落とし
<初日の様子>幕内の取組。栃煌山(1勝0敗)突き落とし 御嶽海(0勝1敗)。 #sumo #相撲 pic.twitter.com/9UmuP40T4c
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) November 11, 2018
大関取りに向けて痛い1敗となりました。栃煌山相手に突き押しで土俵際まで追い込むも、最後は状態が立ち気味になったところを、栃煌山の左手で掬われ突き落とされました。
立会いで、栃煌山の上体を起こすことが出来ない状態から無理に攻め込んだため、最後は相手が軽くすくっただけで土俵下へ…これで上位陣には1敗しか出来ません。
展望:初日は東前頭二枚目の栃煌山との対戦。通算成績では6勝1敗と得意にしている相手。
しっかりと初日白星をつけて波の乗りたいところ!
御嶽海の大関取り条件をおさらい!
小結・関脇での3場所通算成績が33勝以上という条件をクリアするには最低でも「11勝」は必要になります。
追記:10日目にして5敗目を喫し、大関取りは絶望的な状況。
2018年9月場所での大関取りに失敗した御嶽海が、今場所どのような成績を残してくれるのか期待したいところ!
下記は御嶽海のこれまでの成績ですが、小結・関脇での最高成績は2場所前の13勝2敗が最高です。それ以外の場所では2桁の勝ち星がありません。
先場所の反省を活かして、中盤戦の戦い方に注目!5連敗を喫した二の舞をしないようにと精神面での成長も期待。
場所 | 番付 | 勝敗 | 優勝 | 三賞 | 金星 |
2018年9月場所 | 東関脇 | 9勝6敗 | - | - | - |
2018年7月場所 | 西関脇 | 13勝2敗 | 幕内最高優勝 | 殊勲・技能賞 | - |
2018年5月場所 | 東小結 | 9勝6敗 | - | - | - |
2018年3月場所 | 東関脇 | 7勝8敗 | - | - | - |
2018年1月場所 | 東関脇 | 8勝7敗 | - | - | - |
2017年11月場所 | 東関脇 | 9勝6敗 | - | - | - |
2017年9月場所 | 東関脇 | 8勝7敗 | - | - | - |
2017年7月場所 | 西関脇 | 9勝6敗 | - | 殊勲賞 | - |
2017年5月場所 | 東小結 | 8勝7敗 | - | 殊勲賞 | - |
2017年3月場所 | 東小結 | 9勝6敗 | - | - | - |
2017年1月場所 | 西前頭筆頭 | 11勝4敗 | - | 技能賞 | 2個 |
2016年11月場所 | 東小結 | 6勝9敗 | - | - | - |
2016年9月場所 | 西前頭5枚目 | 10勝5敗 | - | - | - |
2016年7月場所 | 東前頭筆頭 | 5勝10敗 | - | - | - |
2016年5月場所 | 西前頭8枚目 | 11勝4敗 | - | - | - |
2016年3月場所 | 西前頭13枚目 | 10勝5敗 | - | - | - |
2016年1月場所 | 西前頭10枚目 | 5勝8敗2休 | - | - | - |
2015年11月場所 | 西前頭11枚目 | 8勝7敗 | - | 敢闘賞 | - |
2015年9月場所 | 西十両5枚目 | 12勝3敗 | - | - | - |
2015年7月場所 | 西十両12枚目 | 11勝4敗 | 十両優勝 | - | - |
2015年5月場所 | 東幕下3枚目 | 6勝1敗 | - | - | - |
2015年3月場所 | 幕下付出10枚目 | 6勝1敗 | - | - | - |
優勝した場所も、横綱との対戦もなく大関・豪栄道に勝利したものの大関・高安には敗れています。
11勝するためには、4敗までしか許されません。下位への取りこぼしがゼロとしても、上位陣との対戦を2勝4敗までに抑えないといけません。
横綱・白鵬と横綱・鶴竜が休場決定!これで上位陣との対戦は多くとも4試合(稀勢の里、豪栄道、高安、栃ノ心)までとなりました。
もちろん、横綱、大関が元気に出場した場合の計算となりますが…それでも、過去の対戦を見ても上位陣には部が悪い御嶽海ですから大関取りには厳しい場所となりそうです。
また、例え11勝したとしても上位陣との対戦が悪いので昇進が見送りになる可能性も否定できません。
<御嶽海の上位陣との対戦成績>
2018年11月場所:2勝4敗と仮定→0勝4敗と仮定
2018年9月場所:2勝4敗
2018年7月場所:1勝1敗(横綱との対戦ナシ)
3場所通算での上位陣との対戦成績が5勝9敗(11月を2勝4敗と仮定)となってしまいます。
3場所通算での上位陣との対戦成績が3勝9敗(11月を0勝4敗と仮定)となってしまいます。これでは、まず11勝したとしても大関昇進は厳しいでしょう。
11月九州場所では、上位陣との対戦を悪くても五分(2勝2敗)で乗り切る必要があります。
御嶽海と同じような形で大関取りに挑戦したのが、魁皇です。魁皇は8勝7敗と14勝1敗(優勝)で大関取りに挑戦し11勝4敗の成績で3場所通算成績を33勝にして大関昇進を決めました。
<魁皇の上位陣との対戦成績>
2000年7月場所:5勝2敗
2000年5月場所:6勝1敗
2000年3月場所:3勝6敗
魁皇は上位陣との対戦もかなり多くありましたが、3場所通算成績では14勝9敗としっかり勝ち越しています。印象度も高かったため文句も無かったと思われます。
このように、御嶽海は上位陣との対戦成績が悪いために11月場所では上位陣との対戦を勝ち越すくらいじゃないと大関昇進は難しいかもしれません。
あくまでも3場所通算成績は一つの基準です。33勝したとしても印象が悪ければ見送りになる可能性がありますので上位陣との対戦には特に注目したいところです。