相撲に関する豆知識

力士の名前・四股名で本名や一文字は誰?付け方や由来は?

力士にはそれぞれ四股名が付けられていて、力士を表す上で欠かせない名前です。最近では、本名をそのまま四股名にする力士や一文字の力士が多くなりました。

本名は、初土俵など始めの内だけ使う力士は多いのですが、普通は番付を上げていく中で四股名を付けて使います。大関となった高安は改名することなく大関まで登りつめました。

慣例として、本名は関取になると同時に四股名を正式に付けるのが当たり前とされてきましたが、最近では本名でずっと相撲を取る力士が本当に増えた印象です。

それでは、2018年九州場所の関取(十両・幕内)を見てみましょう。本名を名乗っている力士が5名、一文字の関取は2名になっています。

<本名>
高安(たかやす)
正代(しょうだい)
明生(めいせい)
遠藤(えんどう)
矢後(やご)

高安、正代、遠藤、矢後は名字を使っていますが、明生は名前を使っている珍しいタイプ。本名は川畑明生と言う。

<一文字>
勢(いきおい)
輝(かがやき)

四股名・一文字で最も昇進したのは言わずと知れた横綱・曙がいます!

四股名の付け方に意味はあるの?どうやって決まるのか?

四股名の決め方ですが、一概の決め方は決まっていません。例えば、所属部屋の親方の現役時代の四股名から一文字をとって決めたり、部屋によって継承する四股名の一部が決まっていたりします。

<所属部屋により四股名に一部使う漢字>

  • 九重部屋→「千代」
  • 佐渡ヶ嶽部屋→「琴」
  • 玉ノ井部屋→「東」
  • 春日野部屋→「栃」
  • 追手風部屋→「大翔・大・翔」

これらの所属部屋力士は、基本的に四股名の一部を継承し名付けられます。

九重部屋を例にとると、『千代大龍』『千代の国』『千代翔馬』『千代丸』と言ったように『千代』を使って四股名を付けています。

このような名付け方をすると、すぐに「この力士はあの部屋の所属か!」と分かりやすくて良いですよね。

また、「海」「川」「山」など馴染みのある自然を表す一字を使う四股名も多いですね。

  • 御嶽海
  • 栃煌山
  • 朝乃山
  • 碧山
  • 豊山
  • 松鳳山
  • 佐田の海

幕内力士では圧倒的に『山』を使う力士が多いことが分かります。

また変わった四股名には、「天空海(あくあ)」や「雷り(いなびかり)」「膃肭臍(おっとせい)」といった四股名を名乗る力士もいます。

師匠である親方が決めたり、自分自身、後援会、親御さんなどなど。付ける人もそれぞれであって、明確なルールは決まりはありません。

せっかくの四股名ですから、印象に残る四股名を使って活躍したいところでしょう。

四股名は力士を引退すると基本的には名乗ることが出来ません。年寄株を買って親方になるのですが、親方の名前は現役時代に使ったものではなくなります。

ただし、例外が3つだけあります。横綱の場合には5年、大関の場合には3年まで現役時代の四股名のままで親方勤めが出来ます。

そして最後の1例が、『一代年寄』と呼ばれる超特例です!協会に著しい貢献をした横綱で優勝回数が20回以上が条件となっています。一代年寄ともなれば、親方業を引退するか、廃業したりしない限りずっと現役自体の四股名のままなのです。

関連記事>>>大相撲・一代年寄とは何?歴代には誰がなっていたのか紹介!

四股名の由来は「醜名(しこな)」から来ている!

元々は四股名ではなく「醜名(しこな)」と呼ばれていましたが、これには意味があります。四股を踏むのは、大地を踏みしめることで地中にいる邪気を追い出すという意味がありました。

また、醜名の「醜」は「みにくい」とも呼びますので、名乗るほどのものではありません。という意味も込められています。

そこから江戸時代になって、醜名→四股名に変わっていきます。これは、力士が土俵の上で四股を踏むことがら由来していて、四股名と言うように移り変わりました。

四股名は力士にとっての顔ともいうべきものですから、カッコいい名をつけたいところですね。最近では、当て字のような四股名もあるようですが、これも時代の流れというものでしょうか。俗に言う「キラキラネーム」の相撲版「キラキラ四股名」ですね(笑)

個人的に四股名として気に入っているのが「勢」です!一文字ですが、勢がカッコいいですし声援も送りやすい名前ですよね。

関連記事>>>勢(伊勢ノ海部屋)の婚約・結婚相手の比嘉真美子との馴れ初め話!もちろん相撲経歴も紹介!

あまりに長い四股名になってしまうと声援するもの大変ですし、部屋の名を継承するのが所属部屋が分かってよいのですが、顔と名前がこんがらがってしまうケースも少なくありません。

勢、であれば確実に顔と名前が一致しますので、力士にとっても声援を送る側にとっても良い四股名と言えるのではないでしょうか。

ちなみに、勢の由来は諸説あり、「新聞を読んでいて一文字の勢を取った」だとか「伊勢ノ海部屋」から勢の一文字を取ったという説があります。

大相撲観戦ルールやマナー紹介!楽しみ方やオススメの服装とは?大相撲の醍醐味と言えば、現地での観戦ですよね!東京3場所、大阪・名古屋・福岡でそれぞれ1場所の年6場所に加えて、巡業で生観戦が出来ます。...
RELATED POST