相撲には多くの技があり、その技を見せ合うのが元々の相撲の形でした!今では勝敗が全てとなっていますが、技にも注目して欲しいですね。
決まり手の数は82手と言われていて、48手だったのは昔のこと。投げ技、掛け技、ひねり技、反り技がそれぞれ12手ずつあり計48手とされていたのですが、今では技術が向上したこともあり種類は80手まで増えています。
80手の中には、毎日観れる決まり手もあれば、なかなかお目にかかれない珍しい技もあります。
そこで、相撲における技一覧と珍しい決まり手について紹介していきます!
相撲の技一覧!決まり手の種類や珍しい技は何?
※●は一般的に良く出る決まり手、▲は珍しい決まり手。
<基本の技:7手>
●突き出し
●突き倒し
●押し出し
●押し倒し
●寄り切り
●寄り倒し
●浴びせ倒し
相撲の決まり手の中でも、王道と呼ばれる基本的な技が7種類あります。取組みで、基本技が決まり手となるケースが多くなります。
<投げ技:13手>
●上手投げ
●下手投げ
●小手投げ
●掬い投げ
●上手出し投げ
●下手出し投げ
腰投げ
首投げ
一本背負い
二丁投げ
櫓投げ
掛け投げ
▲掴み投げ
投げ技の中では、上手投げ、下手投げ、上手出し投げ、下手出し投げ、掬い投げ。小手投げなどが決まり手として多い技になっています。
他の投げ技については殆ど出ませんが、首投げは現役力士の大関・豪栄道の得意技なのでしばしば見られるようになっています。他の投げ技は数年単位で出るか出ないかの決まり手。
特に、掴み投げについては、平成に入ってから幕内の取り組みでは出ていない非常に珍しい決まり手です。
<掛け技:18手>
内掛け
外掛け
ちょん掛け
切り返し
河津掛け
蹴返し
蹴手繰り
▲三所攻め
渡し込み
二枚蹴り
小股掬い
外小股
▲大股
褄取り
小褄取り
足取り
裾取り
裾払い
掛け手は全体的に出にくい決まり手ですが、特に珍しいのが三所攻めと大股。平成以降で三所攻めを決めたのは技のデパート・舞の海関のみで、しかも2回も決めています。大股に関しては、昭和33年以降に決まり手として出ていない技。
三所攻めとは、片足で内掛けまたは外掛けをする。掛けていない足を、手ですくう。自分の頭で相手の胸あたりを押す。これで三所攻めの完成です。
<反り技:6手>
▲居反り
▲撞木反り
▲掛け反り
▲襷反り
▲外襷反り
▲伝え反り
反り技は非常に珍しい技ばかりで、どれが決まり手として出ても珍しいと言われる技になっています。
居反りは平成以降、一度も幕内の取り組みで出ていない決まり手の一つ。十両以上では1度だけ記録されている。
撞木反りは、決まり手が制定された1960年1月から本場所・巡業のどちらでも一度も出されたことのない大変珍しい決まり手。この技は相撲というよりも、柔道やレスリング、プロレス技に近いため出ることが無い。
掛け反りと外襷反りも撞木反り同様に出されたことが無い技。
襷反りは、現役力士の宇良が十両で2017年1月場所で出したのが十両以上では初の出来事となった。
伝え反りは、2000年に新たに制定された決まり手の一つで幕内で一度、十両で2度記録されている。
<ひねり技:19手>
●突き落とし
巻き落とし
とったり
逆とったり
●肩透かし
外無双
内無双
頭捻り
上手捻り
下手捻り
網打ち
鯖折り
波離間投げ
大逆手
腕捻り
▲合掌捻り
徳利投げ
首捻り
小手捻り
ひねり技も比較的珍しい技ばかりですが、その中では合掌捻りが大変珍しい技の一つ。合掌捻りは2000年に新たに制定された決まり手で、幕内では1965年、十両では1987年を最後に決まっていない珍しい決まり手。
<特殊技:19手>
●引き落とし
引っ掛け
●叩き込み
素首落とし
●吊り出し
送り吊り出し
吊り落とし
送り吊り落とし
●送り出し
●送り倒し
●送り投げ
送り掛け
送り引き落とし
割り出し
うっちゃり
極め出し
極め倒し
後ろもたれ
▲呼び戻し
送り掛けは2000年に新しい決まり手となったが、そこから一度も出されたことの無い技。
呼び戻しは全力士がやってみたいと思わせる大技の一つ!強引に相手を手前に呼び込んだあとて、その勢を使って豪快に差し投げるという大技。
元横綱・貴乃花や横綱・白鵬も決めたことのある技で、力を見せつけるには最高の決まり手と言えるでしょう。
以上の82手の他に、非技と言われる5手があります。
<非技(勝負結果):5手>
勇み足
腰砕け
つき手
つきひざ
踏み出し
技では無い非技として5手がありますが、これらは自ら勝手にしてしまったものや、意図せず起きてしまったものなど。比較的珍しくはあるが、全く出ないということもない勝負結果です。
以上が決まり手とされる82手、そして非技5手になります。正直言って、相撲観戦していても決まり手についてはあまり分からないというのが本音でしょう。
決まり手は、結果の名前の一つと捉えて技をかけるまでの攻防や、技が決まったときの状態などを観ておくと楽しく観戦できるのではないでしょうか。