相撲に関する豆知識

右四つ/左四つを解説!ケンカ四つや外四つについても紹介!

大相撲中継をテレビで観戦していると、実況アナウンサーが「今日はお互いに右四つですので…」「左四つ同士の対戦ですが…」、「今日はケンカ四つなのでどうなるでしょうか」などと言っているのを耳にしますよね?

この右四つや左四つ、ケンカ四つとはどういう意味か意外と知らない人もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は相撲の基本的な四つ相撲について解説していきます!

右四つや左四つとは?ケンカ四つや外四つについても解説!

<右四つ>
右手で下手を取り、左手が上手を取る形を右四つと呼んでいます。右四つが得意な力士の利き腕は主に右利きになります。

<左四つ>
左手で下手を取り、右手が上手を取る形を左四つと呼んでいます。左四つが得意な力士の利き腕は主に左利きになります。

下手を取る、とは相手の脇の下に腕を入れること。下手に腕を入れることで、相手の上手を取らせにくくしたり、上手を取られても切りやすくなる。

<相四つ>
相四つとは、右四つ同士や左四つ同士が対戦することを指します。お互いに同じ四つで相撲を取ることができるために、力の差がない場合には長い取組みとなってしまいがちです。このこと、がっぷり四つとも言います。

2015年1月場所、3月場所と2場所連続で水入りとなった取組みが「照ノ富士」と「逸ノ城」の一番。お互いが、右四つの相四つでがっぷり四つとなり長い相撲となりました。

お互いの力が拮抗していたために、なかなか決着がつきませんでしたね。

<ケンカ四つ>
ケンカ四つとは、お互いに得意な四つが違う力士同士で起こります。

右四つと左四つの場合、利き腕で下手を取りたいので差し手争いが激しくなります。どちらが得意の四つになれるかが観ものになるでしょう。

個人的には、ケンカ四つの取組みが特に好きです。その理由は、激しい差し手争いが見れるから。

<外四つ>
相手に、もろ差し(両腕ともに下手を取ること)になられた場合に、一方は両腕が上手となります。この事を外四つと言います。

一般的には、もろ差しの方が力が入るので有利ですが、稀に外四つの状態から相手を釣り上げたり、相手が取った下手2本を内側に絞ってキメたり(きめ出し)すると外四つが有利になるケースもあります。

基本的には右四つ得意な力士が圧倒的に多い!

右四つは右利きですから、基本的には右四つが得意な力士が圧倒的に多いと言えます。

左四つの力士は、横綱・稀勢の里が有名ですが左四つ得意な力士はかなり少ないですね。

もちろん、もろ差しが得意な力士もいれば、そもそも押しや突きを得意としている力士もいるので、四つ相撲自体が苦手な力士もいます。

こういった力士は、相手の廻しを取られないように密着することを嫌います。密着されて廻しを取られると、テンでダメなことが多いでしょう。

突き押し相撲が得意な力士は、廻しには目もくれずに一心不乱に突きたり押したりして相撲を取ります。突き押しすることで、相手の上体が浮いてくるので重心が高くなり相手が軽くなります。

一対一の対戦ですから、お互いに得意な形に持ち込みたいのが相撲の醍醐味!力士がどういった形が得意なのかを知っておくのも楽しく観戦できる一つの方法になります。

廻しの取り方も重要になる!ポイントは「上手は浅く取り、下手は深く取る!」

四つ相撲では突き押し相撲と違い、廻しを取りますが取り方にもポイントがあります。それが、「上手は浅く取り、下手は深く取る!」です。

まず上手を浅く取ることで、相手が下手を取りづらくするメリットがあります。逆に上手が深く取ると、相手に下手を取らせやすくなる(脇が空きやすくなる)デメリットが出てきます。

下手を深く取る(脇下に腕が深く入る)ことで、相手が上手で廻しを取りづらくさせます。また上手を取られていても、下手を深くすることで上手が切れやすくなります。

逆に、下手が浅くなってしまうと上手が入りやすくなるデメリットが出てしまいます。

また下手の腕の肘を曲げて相手の上手の腕を遠くにして、廻しを取りづらくするのも効果的です。

四つ相撲と一言で言っても廻しの取り方によっては、全く有利にならないということも出てきます。廻しをうまく使うことも力士の技を出す醍醐味と言えます。

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