相撲に関する豆知識

弓取り式の意味や由来は?失敗して落としたらどうなるの?

結びの一番を終えると、いよいよ弓取り式が始まります!現地観戦していたら絶対に観たい弓取り式も、中継ではなかなか放送されないのが現実…。

ですから、弓取り式ってどんな所作なのか分からなかったり、どういった意味や由来で弓取り式を行っているか気になっている人も多いのではないでしょうか。

もしかすると、現地観戦していても弓取り式を観ないで帰ってしまう方もいらしゃるでしょう。

今回は、弓取り式についての疑問を解消するために意味や由来、失敗して落としたらどうなるのか調査していみました。

弓取り式の意味や由来はどこから来ているの?

弓取り式の起源は平安時代へとさかのぼります。相撲節会(すまいのせち)と呼ばれる毎年7月に行われる年中行事がありました。

この相撲節会で勝ちを収めて力士に対して、貴族がご褒美に「弓矢と弦」をつかわせていました。その弓矢を使って現在の行司さんにあたる立会役が舞を披露したのが起源とされています。

平安時代といえば、今から約1200年も前になるのですがその頃から弓取り式の形が引き継がれてきているのには驚きですね。

現在の弓取り式の型が出来上がったのは、第2代横綱・谷風が作ったとされています。谷風が上覧相撲にて披露した所作が現在の原型になったと言われています。原型になったくらいですから、美しさでは群を抜いていたのでしょう。

相撲節会とは?:天皇や貴族に見せるための相撲です。本番当日に備えて、当時の力士(相撲人・すまいびと)を全国各地から京都に呼び寄せて稽古をします。

本番では、天皇や貴族の前で2つの陣営に分かれて対抗戦を行い観てもらいます。次の日には、お好みの相撲人を選んで選抜試合などをさせていたのが相撲節会。

その当時は、土俵というものはなく相手を倒したら勝負有りとなっていた。

弓取り式をする力士の条件は?失敗して落としたらどうなの?

弓取り式をする力士には決まりがあって、「横綱と同部屋で幕下以下の力士」となっています。横綱不在の場合には、大関と同部屋の幕下以下力士が務めます。

幕下以下の力士は、大銀杏や化粧廻しを付けることが出来ませんが、弓取り式に限っては両方が許されています。ですから、弓取り式を行う力士もやり甲斐があるでしょう。

弓取り式は結びの一番で勝った力士の代わりに行うもの。ですから、東の力士が勝てば東から、西の力士が勝てば西から土俵に上がり弓取り式を行います。

1952年までは、弓取り式を行うのは千秋楽のみとなっていました。それ以降は、現在のように本場所15日間毎日行うように改められています。

ちなみに、弓取り式の最中に弓を土俵上に落としてしまった場合には、手で拾うことは出来ません!落としてしまった弓は、足を使って拾い上げる決まりとなっているのです。

これには理由があって、土俵に手を付くというのは負けを意味しますよね?勝った力士の代わりに弓取り式を行っているのですから演技が悪いですよね。その力士に負けを付けるという意味で嫌われています。

ですから、足を使って弓を取ります。とは言っても、指で弓を掴んで拾い上げるのではなく、足の甲に弓を乗せて、蹴り上げたところを掴むというものです。私も観たことはありませんが、かっこよさそうな感じがしますよね!

また土俵外に弓が飛び出してしまったら、呼出が拾って弓取り式の力士に直接渡すことになっています。流石に土俵下まで降りると、土俵を割るという意味で負けを付けることになるからでしょうか。

弓取り式の手当として1場所9万円が支給されています。幕下以下の力士は、ほとんどお給料がありませんので貴重な収入源と言えますね。

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結びの一番後に行われる弓取り式は、時間の問題もあってか放送時間内で中継してもらい辛い面がありますね。個人的には、弓取り式はカッコいいですし最後の大切な締めなので、出来る限り中継をして弓取り式を見たいところです。

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